カンファレンスという用語は会議という意味を持っており、医療業界には病棟カンファレンスという用語が存在しています。病棟カンファレンスは、病院全体の連携を強化する為に活用したい業務です。
患者さんの状態や今後の退院に向けた方向性などを、看護師や薬剤師、栄養士、理学療法士など病院内の多職種で話し合うことができます。患者1人に対し、複数の専門スタッフが意見交換し治療にあたることで、患者が1日でも早く退院できるよう目指しています。
リハビリ時に理学療法士が患者と接することができる時間は限られています。病棟での患者の様子や過ごし方は理学療法士にはわからない為、ここで病棟カンファレンスの必要性が出てきます。
病棟での過ごし方は、その後の回復に大きく関わるものです。トイレや入浴のような日常的な動作は、退院へ向けた練習にもなります。看護師と理学療法士が連携を取り、病棟での過ごし方などの情報を共有することで、早期退院へつながるケースがあるのです。
職種ごとに持っている知識や発見を伝え合うことで、病院全体で患者に最善の行動をとることができます。患者と接する時間が最も長いのは看護師です。
栄養士は患者の実際の様子を見ることはほとんどないですし、医師も診察の時以外は患者と顔を合わせる機会がありません。看護師は病棟カンファレンスで最も重要な存在です。
日々患者と接している看護師だからこそ、小さな変化に気づきその情報を他職種の人へ報告することができます。また合理的に判断する為には、医師の判断が不可欠でもあります。病棟カンファレンスの時間を重要視し、患者の些細な変化を見逃さないようにしましょう。